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関連情報

• 「朝日新聞外地版　第２期」のカタログはこちらです。（pdf/8,454KB）
• 「朝日新聞外地版　第1期　全68巻・別巻1」

本書の内容

1915年～1935年の朝鮮・満洲をカバーする各版に、1933年～1935年「満洲版」「台湾版」を併せて収録（いずれも朝日新聞大阪本社版）。幻の植民地史料の全貌。

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【本書の特色】
◆ 1915年〜1935年分を収録
1910(明治43)年8月29日の韓国併合から5年後の1915(大正4)年に発行された『大阪朝日新聞』の「鮮満附録」、そしてそれに続く「鮮満版」「朝鮮朝日」を復刻。さらに1933(昭和8)年11月からスタートする「満洲版」「台湾版」も合わせ、1910年から1935年までの四半世紀の『朝日新聞』の外地版を収録。
◆「外地」における情報と生活
新聞が、朝鮮半島および満洲、台湾のいかなる情報を伝えたか。また、その地へ渡った日本人がどのように生活し、どういった情報を得ていたか。ほかの史料にはない時代の雰囲気を伝える新聞史料。
◆「外地」を多面的に照射
「鮮満附録」「鮮満版」「朝鮮朝日」「満洲版」を通じて、朝鮮半島から満洲に亘る様々な記事により、政治、経済、社会、文化、人々の日々の生活、時代と地域の多面的な姿を知ることができる。
◆東アジア地域史研究に有用
日本史、朝鮮史、中国史の研究、また満洲研究・台湾研究に有用な情報を多く含む。
◆対外進出との連関
日本の対外進出に対して、メディアが果たした役割の一面を考察する素材である。　　　

【監修のことば】　　　　　　　　　　　　　立命館大学社会システム研究所客員研究員坂本悠一
　昨2011年11月、『朝日新聞外地版』(第1期・全69巻)の刊行が、約5年の歳月をかけて完結した。その監修者として、改めて関係各位の協力に謝意を表するものである。さて繰り返しになるが、これは1935年12月〜1945年12月発行の同紙、すなわち「朝鮮各版」(45年8月まで)「満洲版」(同年3月まで)「台湾版」(44年8月まで)「北支版」「中支版」(いずれも45年3月まで、同年4月〜8月は「大陸版」)＋45年8月〜12月発行の「外地関係記事掲載西部地方版」を影印復刻したものであり、当時の朝日新聞九州支社(門司市、1937年10月小倉市へ移転、40年9月西部本社と改称)で印刷・発行されていたものである。
　なお、これら各版の門司での発行は、1935年2月12日から開始されるが、同年11月末までの各版は、1915年9月に大阪本社から創刊と推定される「鮮満附録」(現存は同年12月発行の通号第4号から)、「鮮満版」(18年5月から)、「朝鮮朝日」(25年4月から、28年7月以降「南鮮版」「西北版」に分割)、さらに「満州版」「台湾版」(いずれも33年11月創刊)のすべてが、大阪本社に所蔵のものである。今回の『朝日新聞外地版Ⅱ』に収録されるのは、この部分であり、計7回配本・全37巻となる予定である。そして最終巻には、各地域についての1915〜45年分を全体を通した「解説」が収録される計画である。
　また、これら一連の紙面の史料的価値については、第1期の「監修のことば」で不十分ながら触れておいたので、ここでは繰り返し述べない。さらに、1879年大阪で創刊された『朝日新聞』(『大阪朝日新聞』および『東京朝日新聞』を含む)の朝鮮報道の推移については、第1期別巻「第69巻」の巻末に収録された拙論「解題」において、「鮮満附録」創刊までの時期を対象として、そのおおまかな推移を辿っているので、そちらを参照されたい。最後に、今後さらに3年余が予想される本シリーズへの朝日新聞社所管部局、および各版解説者など関係各位の協力を期待するとともに、読者各位の引き続いての愛読・活用を切に願うものである。

◆『朝日新聞外地版Ⅱ』の概要

　『朝日新聞外地版Ⅱ』は、1915(大正4)年に発行された「鮮満附録」にはじまる朝日新聞大阪本社に所蔵されていた『大阪朝日新聞』の外地版を復刻するもので、以下の内容を含んでいる。
　なお、既刊の『朝日新聞外地版』は1935(昭和10)年12月1日より1945年8月11日まで、朝日新聞九州支社、途中から同西部本社で製作された外地(朝鮮、満洲、台湾、北支、中支)の地方版を復刻したものであり、本『Ⅱ』は、その前の時期に該当する。

１　「鮮満附録」　　1915(大正4)年12月16日より1917(大正6)年6月まで。月3回の発行。
２　「鮮満版」　1918(大正7)年5月2日より1925(大正14)年3月末まで。毎日発行から1919(大正8)年5月より週6回発行に移行。
３　「朝鮮朝日」　1925(大正14)年4月1日より1935(昭和10)年2月11日まで。1928(昭和3)年7月1日より「朝鮮朝日西北版」と「朝鮮朝日南鮮版」に分かれる。
４　「朝鮮西北版」・「南鮮版」　　1935(昭和10)年2月12日より、「朝鮮朝日」の名は廃され「朝鮮西北版」と「南鮮版」になり、同年11月30日まで。
５　「満洲版」　　1933(昭和8)年11月15日より、1935(昭和10)年11月30日まで。
６　「台湾版」　　1933(昭和8)年11月15日より、1935(昭和10)年11月30日まで。

※大阪本社から九州支社への移管については、「…昭和十年2月十1日、……門司に九州支社を創設し、西日本、台湾、朝鮮、満州国、北支などの各方面に対する本紙ならびに地方版を発行して……」(『朝日新聞西部本社5十年史』収録の昭和12年1月3日付社告)とある。しかし、前シリーズでは、西部本社のみが所蔵する昭和10年12月1日以降の外地版を対象とした。
※上記の４、５、６の4版の1935(昭和10)年12月1日からの紙面が、前シリーズに収録されている。